2024年09月15日(日)
リノベーションとリフォームの違いに関しては、多くの人が悩むところです。家の改修を考える際、この2つの用語が混同されがちですが、実際には異なる目的やプロセスが存在します。マスオ建築士の視点で、それぞれの特徴や選び方についてわかりやすくお伝えします。
まず、リフォームは主に「現状回復」や「部分的な改善」を目的としたもので、劣化した部分や古くなった設備の修繕、改善が中心です。例えば、キッチンの交換や床の張り替えなどが典型的なリフォームの例です。これは手軽に始められ、比較的コストも抑えられるため、限られた範囲で家を改善したい場合に最適です。
一方、リノベーションはより大規模な改造や構造的な変更を伴うもので、「住まい全体を新しい価値に作り替える」ことを目的としています。リノベーションでは、単なる修繕に留まらず、家全体のレイアウトを変更したり、現代のライフスタイルに合った機能を加えたりすることができます。たとえば、二世帯住宅への改築やエネルギー効率の改善、耐震性の向上などがリノベーションの例です。
どちらを選ぶべきでしょうか?
例えば、二世帯住宅を考えている場合、リノベーションは特に有効です。既存の建物を活かしながら、家族のライフスタイルに合った新しい空間を作り上げることができるからです。
リノベーションには大きな自由度があります。既存の家の骨格を活かしつつ、ライフスタイルに合わせて全体のデザインや機能を作り替えることができるため、家族の要望に応じたカスタマイズが可能です。また、環境に配慮した素材や最新の省エネ設備を導入することで、家の快適性や持続可能性を高めることができます。
さらに、二世帯住宅へのリノベーションにおいては、世代をまたいだ家族が快適に暮らせるように空間を調整できる点が魅力です。例えば、プライバシーを確保しつつ、家族が集まりやすい共用スペースを設けるなど、柔軟な設計が可能です。
一方で、リフォームは部分的な修繕や改善を短期間で行えるため、手軽さが魅力です。たとえば、床や壁の交換、水回りのリニューアルといった日常生活での不便を解消することで、より快適な生活環境を提供します。また、コスト面でもリノベーションよりも抑えられるため、小さな予算で始めたい場合には理想的です。
リフォームは、部分的な修繕や改善を求める方に適しており、リノベーションは家全体の大規模な改造や価値を高めたい場合に最適です。特に、同居や二世帯住宅などの大きなライフスタイルの変化を考えている場合は、リノベーションの選択が将来的な価値を高めることにつながるでしょう。
最終的な判断は、予算や目的、家族構成に基づいて行うべきですが、専門家のアドバイスを受けることも重要です。
「マスオ建築士」同居歴は22年目に突入!
株式会社Lakke 金内浩之
一級建築士
宅地建物取引士
木造住宅診断士
住宅ローンアドバイザー
ファイナンシャルプランナー
相続診断士(一般社団法人 相続診断協会認定)
伝統再築士
将来同居するかもしれない未来のサザエさん・マスオさんへ
イ・ロ・ハ・二世帯 by Lakke
のべ400棟以上を設計、自身も20年以上同居するマスオ一級建築士が考える二世帯同居のヒントを掲載中