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2024年06月11日(火)

リノベーション工事の費用について知っておくべきこと

リノベーション工事の費用について知っておくべきこと

リノベーションは新築とは異なり、既存の建物を改修するため、その費用はさまざまな要素によって大きく変わります。間取りの変更も重要ですが、リノベーションを専門にする一級建築士として、今回は皆さんにぜひ知っていただきたい、リノベーションの工事費用や断熱リフォーム、リフォームコストについてご紹介します。

リノベーションの工事範囲と費用の違い

新築工事では何もない土地から家を建てるため、費用は一律に見積もりやすいですが、リノベーションの場合は既存の建物の状態や工事の範囲によって費用が大きく変動します。具体的には、以下のような要素がリフォームコストに影響します。

1. 内装の改修

– 壁紙の張替え、床材の交換、キッチンやバスルームのリフォームなど、内部の見た目を刷新する作業です。これだけでは家の断熱性能や構造には影響しません。

2. 設備の更新

– 電気設備、配管、空調システムの更新など、建物の機能面を改善する工事です。これも断熱性能には直接影響しないことが多いです。

3. 構造補強と断熱リフォーム

– 耐震補強や断熱材の追加など、建物の基本性能を向上させる工事です。これにより光熱費の削減や居住性の向上が期待できます。

「これからの家」に必要な外皮性能の向上

リノベーションで家の見た目をきれいにするだけでは、内部の快適さや省エネ性能には限界があります。特に断熱性能を高めるためには、建物の外周部分(外皮)の断熱リフォームが重要です。具体的には、以下のような工事が考えられます。

1.断熱材の追加

– 壁や屋根、床に高性能な断熱材を追加することで、室内の温度を外気の影響から守ります。

2.窓の性能向上

– 断熱性能の高い窓ガラスやサッシに交換することで、熱の出入りを大幅に抑えることができます。

一級建築士としての視点

リノベーションを行う際、一級建築士として特に強調したいのは、建物の性能を根本から見直すことの重要性です。内装をきれいにするだけではなく、建物の耐震性や断熱性能を向上させることで、住まいの安全性や快適性を大幅にアップさせることができます。

多くの方はリフォームとリノベーションの違いを理解せず、表面的な改修だけを考えがちですが、真に価値あるリノベーションとは、建物全体の性能を高めることにあります。そのためには、以下のポイントに注目することが大切です。

耐震補強

– 地震に強い家にするための耐震補強は、命を守るための最重要課題です。既存の建物の構造を詳しく調査し、適切な補強を行うことが必要です。

断熱性能の向上

– 高性能な断熱材を使用し、建物全体の断熱性能を高めることで、夏涼しく冬暖かい住まいを実現できます。これにより、年間を通じて快適な室内環境を維持し、光熱費の削減にもつながります。

設備の最新化

– エネルギー効率の高い設備に更新することで、省エネ性能が向上し、環境にも優しい住まいを実現できます。

補助金制度の活用

国や地方自治体(例えば東京都)は、省エネ性能を向上させるリノベーション工事に対して補助金を提供しています。これにより、費用の一部をカバーすることができるため、経済的な負担を軽減しつつ、高性能な住まいを実現できます。

補助金申請のポイント

補助金を受け取るためには、工事が所定の基準を満たしていることを証明する必要があります。例えば、工事平面図だけではなく、断熱材の使用状況や施工内容を詳細に記録し、必要な書類を提出することが求められます。また、専門の設計士や施工業者と連携して、補助金申請をスムーズに進めることが重要です。

リノベーションを通じて「これからの家」を実現するためには、適切な工事内容と補助金制度の活用が欠かせません。長期的な光熱費削減と快適な住環境を手に入れるために、ぜひ一度、専門家に相談してみてください。

まとめ

リノベーションの費用は工事の範囲によって大きく異なります。特に断熱リフォームや耐震補強などの工事は初期費用がかかるものの、長期的には光熱費削減に繋がります。また、国や地方自治体の補助金を活用することで、リフォームコストの負担を軽減することが可能です。Lakkeでは、これらの工事内容や補助金申請のサポートも行っていますので、安心してリノベーションを進めてください。

断熱、耐震工事の大切さを伝えたいマスオ建築士こと金内より


執筆者

「マスオ建築士」同居歴は22年目に突入!
株式会社Lakke 金内浩之

一級建築士
宅地建物取引士
木造住宅診断士
住宅ローンアドバイザー
ファイナンシャルプランナー
相続診断士(一般社団法人 相続診断協会認定)
伝統再築士

 


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